今月の特集

体を数値化する

太っている、痩せている、とは、どういうことなのでしょうか。
体重が少ないことでしょうか、体脂肪が少ないことでしょうか。

「なりたい自分」になるためには、「今の自分」がいったいどういう状態なのか、きちんと知る必要があります。
体重、体脂肪、BMI、肥満度、、、体にかかわる数値は様々なものがあり、それぞれが違った意味合いを持っています。
今月の特集では、体型を表す様々な数値についてご紹介したいと思います。

メタボリック症候群の基準

メタボリックシンドローム、いわゆるメタボは、日本内科学会によって作られた日本独自の基準によると
  • 男性…ウエストの周囲が85センチ以上
  • 女性…ウエストの周囲が90センチ以上
を「要注意」とし、この基準を満たす人のうち
  • 血清脂質異常(トリグリセリド値が150mg/dL以上、
    またはHDLコレステロール値が40mg/dL未満)
  • 血圧高値(最高血圧が130mmHg以上、または最低血圧が85mmHg以上)
  • 高血糖(空腹時の血糖値が110mg/dL以上)
の3つのうち2つ以上に当てはまる場合はメタボリックシンドロームと診断されます。
身長と体重でなく、ウエストの大きさと血液検査によって診断されることに大きな特徴があります。
体重
文字通り、体の重さを表す数値です。
この「体重」と「身長」により導き出される数値は数多くあり、それらは体格を表す指標として様々な場面で用いられています。
体脂肪率
全体重に占める体脂肪の割合のことで、パーセントで表されます。
一般に、男性で25パーセント、女性で30パーセントを超えると肥満といわれています。
体脂肪計では、体に微弱な電流を流してその抵抗の度合いで脂肪量を推測する仕組みのものが多くなっています。

体重と身長から導き出される数値

カウプ指数、ローレル指数

  • カウプ指数は生後3か月~学童初期の乳幼児の、
  • ローレル指数は学童期の子供の
体格の目安となる指標です。
  • カウプ指数=10×体重 (g) ÷身長 (cm) の2乗
  • ローレル指数=10×体重 (kg) ÷身長 (m) の3乗
で計算されます。
ブローカ指数
  • ブローカ指数=身長 (cm) −100
であらわされるのが、ブローカ指数による標準的な体重です。

このブローカ指数は身長が高い人には高すぎる値となるため、これを日本人向けに改良した、
  • ブローカ式桂変法=( 身長 (cm) −100 ) × 0.9
というものも存在します。
身長のみで標準的な体重が算出できるため非常に簡易に計算できる半面、身長160センチ以下の人には適さないとの指摘もあります。
BMI
体重と身長から導き出される数値で、最も有名なものがこのBMIではないでしょうか。
BMIは、
  • BMI=体重(kg)÷身長(m)の2乗
で計算される指標です。

このBMIと同じ計算方法を用いて導き出されるのが、次の標準体重・美容体重などの体重です。

標準体重、健康体重
BMI=22になるときの体重です。
この体重に近いと、疾患にかかりにくく死亡率も低いといわれている数字です。
健康診断などによって推奨される数字で、実際にこの体重の時は多くの場合で少し太めな印象になります。
美容体重
BMI=20になるときの体重です。
病気にもなりにくく、また見た目のプロポーションも理想的とされる数値です。
モデル体重
BMI=19になるときの体重です。
モデルの職業にある人に理想的とされる数値です。

最も注意しなければならないのは、これらの数値はあくまでも目安にすぎないということです。 体重と身長のみを基準としているため、このBMIになれば全員が全員女性らしく美しいプロポーションとなるわけではありません。
(おなじ体重・身長・BMIの人でも、筋肉が多い人と脂肪が多い人では体型がまったく異なります)

この数値はあくまでも参考や目標程度にとどめ、自分の体調やプロポーションが一番ベストになる 自分だけの理想体重を目指してください。

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